2016年6月6日月曜日

小池龍之介さんの『考えない練習』、痒み痛みの対処法、暴走するジャジャ馬脳をコントロールする

最近、カミさんが痒いかゆいといって体を掻いています。
そんな辛そうな姿を見ていると、だいぶ前に読んだことのある小池龍之介さんの『考えない練習』という本に痒い時の対処法が書いてあったのをフッと思い出しました。
さっそく、家にあった本を探して紐解いてみました。
【「痒いから掻く」の暴走を止めてみる】(p161-165)にありました。
痒みの対処法に関係する個所を拾ってみます。
◆多くの方は、「刺されたら痒い。だから嫌だ」と思っているでしょう。痒みの情報が脳に送られて、脳がそれはとても嫌なことだと情報処理するので、「ああ嫌だ、嫌なことだ」と感じてしまいますから、わざわざ自分から不愉快になってしまいます。
しかし、それは怒りの煩悩に操られているからとも言えるのです。
五感の入り口である触感によく集中し、その痒みそのものに意識を集中してみます。
するといま微細な刺激が発生しているだけであると認知されるだけで、それを嫌なものだから破壊しなければ、という脳の命令がなくなります。
刺激の入り口で集中して感じ取ることによって、「痒いから、嫌だ」の「から」という部分を断ち切ってしまうのです。すると、単に「痒い」だけになります。(p163-164)
◆痒みそのものは実際は痛覚を通じた微細な刺激なのですが、脳にその刺激がきた時点で、脳が暴走して、これはとても嫌なものである、破壊しなければいけないとデータを書き直すのです。それで嫌な感じが水増しされてしまうのです。その脳の暴走を止めるには、そこで発生している情報そのものに集中して、よく感じ取ることです。すると、脳は「痒い」→「嫌だ」というデータ処理をしなくなるので、それは特に辛いことではなくなります。(p164)
◆さらに、蚊に刺されると毒が入れられるわけですが、刺された点に意識を集中していると、身体が「ここにいま問題がある」と認識し、その毒を早く分解しようという自己治癒能力が働きますので、急速に治ります。私は蚊に刺されても、だいたい三〇分もすれば治ります。掻かなくてすみますから、引っかき傷もできません。(p164)
◆そんなこと言ったって、痒いから掻くのだ、掻いて気持ち良いほうが良いに決まっているじゃないか……と思われるかもしれません。
けれど、痒みを何とも思わずに、単なる情報であると放っておけると思うのと痒くて嫌だと思うのと、どちらが幸せでしょうか。
後者は当然ながら、痒みに対し怒りを感じています。この痒みはなくならなければいけないという反発が生じています。そうした時、心は不幸だと言えるでしょう。(p165)
◆寒い、暑い、痒い、痛い、ムズムズするなど、この「嫌だ!」が身体感覚を通じて、脳にインプットされるために、幸福感が少しずつ削がれていくのです。
日々、この「嫌だ!」という気持ちを感じるきっかけが少なければ少ないほど、人の生活は充実し、幸福に近づけると仏道では考えています。(p165)
◆暑くても、暑さそのものによく集中してみると、暑いから嫌だという感じがなくなっていって、「いま、ただの暑さという情報がやってきているな」で終わります。すると、「嫌だ」という気分を味わうことをせずに一日を過ごすことができますから、とても心地良く、いろいろな環境に馴染むことができるようになるでしょう。(p165)
これは、今けいじが悩まされている痛みの対処法にも通じますね。
先日紹介した斎藤一人さんの『成功脳』という本に出てきたジャジャ馬という脳、つまり暴走する脳をコントロールするヒントのようでもありますかな。
カミさんには別途、小池龍之介さんの『「痛み」だって「のび太化」できます』を紹介しましたわ。
有り難いことです。
ありがとうございます。

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