2018年5月20日日曜日

現代人は病気で他人に頼りすぎ⁉、体のゆがみを正す、それが健康への道

野口晴哉先生の本『整体入門』(ちくま文庫)を読み終えて、けいじの生活スタイルに少しずつ取り入れはじめました。
実際に適用・応用しようとすると、なかなか難しい面があります。
いろいろと試行錯誤しながらも、できる範囲で実践していこうと考えているところです。
けいじが野口先生の考え方で特に気に入っているところを野口語録としてピックアップしてみたいと思います。
◆ことに病気になった時など、他人の知識や後援をあてにして、こういう力を発揮しないで不平ばかりいっているようなことはおかしい。持っている自分の力を自覚しないで助けを求め、自分の体のことは、自分のカを発揮して処すべきことだと思わず、自分の大便を他人に気張ってもらって出すつもりでいるから、体の中に勢いが起こらない。痛いとか何とか、周囲の同情を求めるようにその声を使ってしまうから、自分の体の中の勢いにならない。だから、こういう力を喚び起こせない。体力がないようなことをいうが、そうではない。頼ることやすがることばかり考え、他人の力をあてにしているから、自分の力が働かないのである。持っている力が潜在したままで役に立たない。も少し困れば力が出せるかもしれないのに、庇ったり、守ったり、カを貸すことしか考えない周囲の人は、他人の排便を気張っていることに気づかねばなりません。その人は親切な行為と思っていても、他人の体の中に起こる勢いを消しているかもしれないのです。(p17)
◆私は、昔は病気を治療することを目的として、体を研究しておりました。その後、修理の繰り返しでは本当に人間は丈夫にできない、不摂生の後始末を上手にやれば、いよいよ不摂生し、ついには、自分の体を自分で管理することもできなくなってしまう。これは体の使い方を指導するようにしなくては、大勢の人を丈夫にするわけにはゆかないと気づいたので、整体指導をするような方向に転換したのです。(p184)
◆『整体入門』を出版しましたら、読んだ人が抵抗と感じましたのは、自分で自分の体を正すとか、自分の体は自分で管理せよということに対することでした。多くの人は長い間、病気は他人に治してもらうもの、自分の体の管理は専門家に任せるものという考えに慣らされてきたからでしょう。体の構造に無知な素人に何ができるかということですが、精子が人間に成育したのは、精子自身がつくったからです。眼も手も胃袋も、体の全部をつくって来たのです。知識が人間をつくったわけではありません。必要なものは栄養とし、不要なものは糞尿とし、毒なものは吐き痢して自分の体をつくって来たのです。インシュリンでもアドレナリンでも、またその他の自家用の薬でも、必要に応じてつくって生きているのです。代用薬を考える前に自家用薬を産み出すことを考え、他人の世話になる前に自分のちからの発揮を心がけるのは当然なことです。(p218)
◆自分の感じの中を確かめ、体の調子を知ることが管理の最初の問題なのだから、他人より自分が主役であるべきです。(p219)
というわけで、これを実践していくとなると、けっこう大変なわけです。
これを実践された方に直木賞作家の伊藤佳一さんがおられます。
本書の【あとがきに代えて】のあとに【潜在する自己治癒力】(p223-p227)という解説文を寄せておられます。
そこからも、野口語録に通じるものをピックアップしてみたいと思います。
▼整体は、生命を励ます健康の哲学だからである。この本には、その原理が、わかりやすく説かれている。整体では、治療とか治病とかいう言葉は使われていない。人間は自分の力で自分の症状を癒すので、整体操法者は、その潜在する自己治癒力の喚起を手伝うのである、と。(p226)
▼どこの病院をみても、待合室は、受診者であふれている。人は、自分自身の持つ治癒力をたよらず、すぐに無条件に病院をたよってしまうのであろう。この書が、一人でも多くの方に、健康への正しい考え方を、開眼させる指針となってもらえれば、と、私は祈ってやまない。(p226-p227)
伊藤佳一さんが老衰で亡くなられたのは、99歳のときでした。
野口先生は、くも膜下出血で65歳に亡くなっておられます。
これは、むかし難病などを治して他人の寿命を延ばしたことから、自分の命が削られたのかもしれませんね。
そんなことが書いてある本を昔読んだことがありますから。
それはさておき、けいじは4月初旬に風邪をひいていました。
その後、順調に経過したかにみえましたが、またぶり返しました。
その後もかなり経過してだいぶ良くなってきましたが、まだ鼻水、切れのよくない痰、時々の咳き込みが今も残っています。
これは、体が敏感になって、体の健康を保とうという働きが高まり、それに応じて、いろいろな変動があらわれてくる「反応」なのかもしれませんね。
このことは【反応には三段階がある】(p63-p65)と【反応の経過で注意すべきこと】(p65-p70)に詳細な説明があります。
これについては、同じようなことを、2011年12月31日(土)のブログにおいて、好転反応(ケミカライゼーション)として採りあげたことがありました。
野口整体は理論的に頭では理解したつもりですが、実際の適用・応用となると、なかなか難しいものがあります。
つい、他人に頼りたくなりますが、ここはこらえ時と自分に言い聞かせて、自力に頼ることにしています。
まさに、与えられたありがたい正念場を自力で乗り切っていこうとしているところです。
幸い、『ゆがみを直す 整体学』(宮川眞人、彩図社)という本も手元に届いています。
この本には図説が豊富にあるため、それを参考にしながら野口整体を読み解いています。
体のゆがみを直していくと、自然に健康になっていくように思っているところですわ。
有り難いことです。
ありがとうございます。

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