2016年9月1日木曜日

新津春子さんの『掃除は「ついで」にやりなさい!』、予防掃除という考えに共感する

新津春子さんの本『掃除は「ついで」にやりなさい!』を読み終え、昨夕、図書館に返却してきました。(20160831)
予防掃除という観点から、新聞紙の活用、湿度コントロール、ガスコンロの汚れない使い方など、参考になることが書いてありました。
また、掃除の時の体の使い方、腰や体をを痛めない掃除方法や姿勢、掃除の効用など、けいじにとってはいろいろと参考になりました。
◆毎日の掃除は完璧じゃなくていいんです。「見える所」「触れる所」だけやれれば十分。(p14)
◆家庭で気をつける掃除のポイントは「ホコリ」「湿気」「ニオイ」。(p16)
◆「どう落とすか」より「いかに溜めないか」。私たちプロは予防掃除が大切、と思っています。(p32)
◆床を拭くときは端から端までひと息にやろうとすると疲れてしまいます。自分の正面、肩幅ぐらいの広さに範囲を限定すると拭きやすく、力も入れやすいです。腰を痛めないよう、常に片手は床に置いて支えます。(p85)
◆日頃から冷蔵庫の棚ごとに新聞紙を敷いておくと、汁もれなどの汚れを防いで消臭効果も。汚れが気になったら取りかえて。(p87)
◆部屋には湿度計を置き、40~60%を目安に保つとカビなどが生えにくくなります。(p106)
湿度が高すぎ、換気の悪い家はカビや雑菌が繁殖しやすくなります。これらを防げば、家のダメージを抑えて掃除の手間を省く"予防掃除"に。(p106)
同じくCOLUMNにもいろいろ参考になることが書いてありました。
手先だけでなく、肩から体重をかけて動かすと、拭いたり掃いたりする動作に力が入ります。体の一部だけを使うと痛めるおそれもあります。(p64)
◆見えにくい水や汚れが表面についていてすべることがあるので、常に片手で安定した場所を抑えるかつかむようにし、バランスをとります。(p64)
◆ガスコンロは1か所使うだけで周辺も油で汚れてしまいます。そこで日頃は五徳を外して近くに置き、使うときに使う分だけセットすると合理的。そして使ったら熱いうちに洗うのがコツ。コンロ掃除がめんどうなのは、時間が経つほど汚れが固まり、落ちにくくなるから。使った直後なら、タオルで表面をなでるように水拭きするだけで落とせます。(p79)
◆空港の清掃の仕事は24時間4交代制。お客様の使わない深夜帯の勤務明けは、帰宅がときには深夜になることもあります。
でも、どんなに遅くに疲れて帰ってきても、朝の時間、いつもどおりに掃除することで気持ちをリセットしています。仏壇をキレイにして温かいお茶を飲み、掃除を始めるのが私の一日のスタート。掃除が足りない所はだんなさんがよくやってくれます。
自分たちで整えた部屋で今日も家族と心地よく過ごせる幸せ。
「掃除はすべての幸せにつながっている」———そんなふうに思っています。(p 135)
最後にはNHK『プロフェンショナル仕事の流儀』ディレクター築山卓観さんによる、お褒めの言葉が「新津さんとの出会い」として掲載されていました。
新津さんが残留孤児二世というだけで中国でも日本でもいじめにあったという話や新津さんに密着した1か月の取材により、築山さんも自らの仕事の姿勢を見直すことになったという話に、新津さんの人となりがよく現れていると思います。
◆そしてその半生はもっと意外。第二次世界大戦のときに中国に取り残された日本人を父に持つ、日本人残留孤児二世だというのです。(p 140)
◆「心を込めないときれいにできないんですね。心とは、自分の優しい気持ち。清掃をするものや使う人を思いやる気持ちです。心を込めればいろんなことも思いつくし、自分の気持ちのやすらぎができると、人にも幸せを与えられると思うのね」(p 141)
◆新津さんは、けっして順風満帆な半生を送られてきたわけではありません。残留孤児二世というだけで中国でも日本でもいじめにあい、帰国した際は十分な蓄えもなく、パンの耳を食べて過ごした日々もあったそうです。それでもけっして後ろを振り向くことはしない。誰に気づかれなくてもいい。誰に認められなくてもいい。ただこの場を使う人がきれいだって喜んでくれるだけで救われる。そんな新津さんに密着した1か月、私も自らの仕事の姿勢を見直す、充実した時間を過ごさせていただきました。(p142)
この本に出会えて本当によかったですわ。
予防掃除の考えこそが、けいじの目指す「ホコリ」「湿気」「ニオイ」の出ないエコハウス(庵)造りにも活かせるからです。
有り難いことです。
ありがとうございます。

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